当記事では、元教員のねむ子が現場で感じた、教員の働き方のおかしいところを解説していきます。
「教員はブラックだ。」というのは、最近ニュースやSNSでもよく耳にし、有名ですよね。
私が実際に教員として働いていた時も、それはひどいものでした。
教員はブラックっていうけど、具体的にどんなことが辛いの?
という疑問にお答えします。
私は子どもの頃から教員をめざして、大学卒業後に小学校で勤務しました。
しかし、自分の思い描いていた教育現場と現実はまったく違うものでした…。
結局、半年もたたずに退職することに。今は転職をし、在宅のデザイナーをしています。
教員の現場を知っておけば、ギャップに苦しむこともなかったと思います。
あなたの働き方も、私と同じ おかしい働き方 かもしれません。
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【更新日:2022.4.21 情報に補足・必要な外部リンクを追加しました。】
【最終更新日 2022.5.17 給特法・教員調整額に関する法令を引用しました。】
【リアルな残業代公開】教員の働き方のおかしいところ6選
教員の働き方のおかしいところ6選は、以下です。
- 研修で給料は出ない
- 労働の権利やビジネスマナーを教えてもらえない
- 膨大な業務量による長時間労働
- 教員がやらなくてもいい仕事が多い
- 残業代が出ない
- 休憩時間はほぼない
それでは、それぞれについて詳しく解説していきます!
教員の働き方のおかしいところ|1.研修で給料は出ない
教員はとにかく研修が多いですが、勤務時間内でない限り給料は発生しません。
金曜日は定時後の研修や、16時から始まって18時で終わるような研修も多くありました。
本来、民間企業では研修も仕事の一環。
研修に給料が出るのが当たり前ですよね。
教員の研修は、仕事の一環ではないという考え方なの?
仕事の一環どころか、教員の研修は法律で義務とされています。
教育基本法・教育公務員特例法に研修の必要性が書かれています。
教育基本法
法律の定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。
教育基本法第9条
教育公務員特例法
教育公務員は、その職務を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない。
教育公務員特例法第21条
教員の研修にはどんなものがあるのでしょう。
- 学校の経営に関わる研修
-
次世代リーダー育成研修など
- 全教職員に対する研修
-
初任者研修・中堅教諭等資質向上研修など
- 教職経験に応じた研修
-
〇年目研修・教科研修など
- 職能に応じた研修
-
生活指導主任研修・管理職研修など
このように、研修は「学校で働く上で必要な能力を身に着ける」、かつ「法律でも義務とされている」のです。
仕事の1つといっても過言ではありません。
実際に、わたしも教頭からこんなことを言われました。
定時後の研修は勤務には入らないから、タイムカードは切って行ってね。
その日はストレス発散のために、帰り道に1人で焼肉を食べました…。
参考:教員が受ける研修とは?研修の種類や実施体系をくわしく解説 | 私学教員の求人・転職はEMPS
教員の働き方のおかしいところ|2.労働の権利やビジネスマナーを教えてもらえない
多くの学校では、有給や半休などの休暇の取り方を教えてくれません。
自分から質問して、初めて知ることができます。
しかし、権利そのものを知らない場合、質問することもできません。
わたしは、先輩教員が半休を取っているのを見て、初めて半休の存在を知りました。
とある日のねむ子先生
〇〇先生…先生が今とろうしてる半休って、どうやって取れるんですか?
半休は、まず教頭に報告してからパソコンのシステムで入力するといいよ~
そうなのか…知らなかった…というか半休っていつから取れるんだろう…
有給もいつから貰えるんだろう?既にあったりするのか?
余談ですが、正しい電話の応対方法も教えてもらっていません。
保護者に連絡をとっていたとき、横で聞いていた校長に後から注意をされることもありました。
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教員の働き方のおかしいところ|3.膨大な業務量による長時間労働
教員の長時間労働や業務量の多さは、大きな問題になっています。
- 学級経営
- 授業
- 教材研究(内容理解・プリント用意・板書計画など)
- 提出物の点検
- 生活指導
- 給食指導
- 登下校の見守り
- 保護者対応
- 部活指導・クラブ活動
- 行事準備
- 事務作業
- 研修参加
- 職員会議 などなど…
業務量が多すぎて、定時で気持ちよく帰ることはできません…。
むしろ、定時からやっと自分の仕事ができます。
私の教員友達は、ツイッターでこんなことを呟いていました。
やっと帰れた。もう2時。4時間後には起きないといけない。
子どもは可愛いけど、それだけじゃやっていけない…
また、教員は退勤時間だけでなく、始業時間も守られていません。
なぜなら、勤務開始時間よりも前に子どもたちが登校できるからです。
先生は少なくとも1人、早朝に出勤して鍵を開けておかなければなりません。
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教員の働き方のおかしいところ|4.教員がやらなくてもいい仕事が多い
教員の1番の仕事はわかりやすい授業をすることです。
しかし、本来教員がやらなくてもいいはずの仕事に圧迫され、教材研究は満足にできない状況です。
- 教室内でこわれたものの修理
- 地域の行事の引率や見まわり
- 帰宅後の子どものトラブル対応
- アンケートの回収、集計、リスト作成
- 校内清掃
特に、地域の行事の引率や見回りは、勤務の終わった夜や休日に行われることが多いです。
もちろん、子どもの登校日ではないので振替休日がもらえるわけでもありませんし、お給料も出ません。
わたしは、日曜日に祭りの引率に9時から15時まで駆り出され、謎の手当の1000円をもらったことがあります。
教員の働き方のおかしいところ|5.残業代は出ない(ねむ子の当時の給料も公開)
時間外労働や業務量の多さはあたりまえの世界ですが、残業代は出ません。
残業代が出ない代わりに、見込み残業代を支給する「給特法」というきまりがあります。
教員の見込み残業代を、「教職調整額」といいます。
公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法
第三条 教育職員(校長、副校長及び教頭を除く。以下この条において同じ。)には、その者の給料月額の百分の四に相当する額を基準として、条例で定めるところにより、教職調整額を支給しなければならない。
2 教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない。
公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法 | e-Gov法令検索
上記にあるように、教職調整額(見込み残業代)は月給の4パーセントです。
ねむ子の教員当時の給料公開
ねむ子(常勤講師・関西の公立小学校・新卒)
- 月額の基本手当:約20万円
- 教職調整額:20万円×0.04%=8,000円
合計:20万8000円
- 毎月のタイムカード上の残業時間=50時間
- 定時後の時給:8,000円÷50時間=160円/時
参考:資料4‐2 教職調整額の経緯等について:文部科学省 (mext.go.jp)
教員の働き方のおかしいところ|6.休憩時間はほぼない
小学校の現場では心から休める時間などありません。
授業はほぼ毎日フルで入っています。
また、給食時間や昼休みも、教員の休憩時間にはなりません。
- 給食時間
-
- 配膳の手伝い、指導
- 合掌後はおかわりの対応
- 給食指導(食べ方やおしゃべりなど)
- 子どもたちの食事スピード確認
- 昼休み
-
- 食器の返却の付き添い
- 食べ終わっていない子どもへの声かけ
- 子どもたちと外で遊ぶ
-
※子どもと先生が遊ぶ日が、学校で決められていました
子どもたちが帰ったあとは、後半の仕事が始まります。
- 高学年の部活動の指導
- 学年会議
- 学年だよりの作成
- ホームページの学年のページの更新
- 保護者対応 など
一応、就業規則の中に休憩時間は設定されています。
しかし、休憩時間が定められていることを知らない教員は多くいます。
また、職業情報サイトにおける「小学校教員の1日」の紹介では、休憩時間はさりげなく存在しないことになっています。
ひどい時にはトイレに行くことも忘れてしまいます。
「行きたい!」と思ったときに行けないこともあります。
行きたくなくても行けそうであれば、後のことを考えてトイレに行くようにしていました。
参考:「教師の一日」労基法の休憩 記載されず 先生はなぜ休憩がとれないのか?(内田良) – 個人 – Yahoo!ニュース
教員の働き方のおかしいところまとめ
以下が、教員の働き方のおかしいところのまとめです。
- 研修で給料は出ない
- 労働の権利やビジネスマナーを教えてもらえない
- 膨大な業務量による長時間労働
- 教員がやらなくてもいい仕事が多い
- 残業代が出ない
- 休憩時間はほぼない
この記事で、教員のおかしい働き方に気づいてもらえると嬉しいです。
もちろん、教員でなくとも、保護者の方や、学校に興味を持っている人に少しでも知ってもらえるきっかけになれば嬉しいです。
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それでは、オヤスミナサイ。。。
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